言葉のリサイクル

三浦和義元社長、自殺

2008/10/11 · コメントを書く

 
 1981年のロス疑惑銃撃事件でサイパンで拘束され、殺人容疑でロサンゼルスに移送されていた、元会社社長の三浦和義容疑者(61)が拘置中のロス市警施設内で首を吊って自殺しているのが見つかった。市警関係者によると、元社長は拘置施設内でTシャツを使って首を吊った。

 ロス疑惑は昭和56年(1981年)8月、ロサンゼルス市内のホテルで三浦元社長の妻、一美さん(当時28)が頭部を殴打されて負傷、同年11月には同市内の駐車場で頭部を銃撃されて重体、日本に移送されたがその後に死亡した。一美さんに1億6千万円の保険金がかけられていたことを週刊文春が「疑惑の銃弾」と報じたことから「ロス疑惑」として連日報道された。

 昭和60年、警視庁はホテルでの殴打事件について殺人未遂容疑で元社長を逮捕、63年には銃撃事件について殺人容疑で逮捕した。殴打事件では懲役刑が確定したが、銃撃事件では最高裁で無罪が確定した。

 ところが今年の2月、元社長はサイパンの空港警察に身柄を拘束された。「ロス疑惑」を追跡捜査していたロス市警の未解決事件担当犯は、元社長のサイパンへ行く情報を入手、米自治領であるサイパンにて身柄拘束をした。

 三浦元社長は一貫して無罪を主張、また日本において無罪が確定した事件であったため、同じ事件裁判を再び審理しない「一事不再理の原則」があるとし、殺人容疑による訴追は無効であると主張していた。
 
 アメリカ・カリフォルニア州の刑法では、2004年8月まではこの「一事不再理の原則」の適用が存在したが、翌2005年1月から外国での裁判についてはこの原則が及ばなくなった。州法の改正によるものだ。

 しかし「一事不再理の原則」同様に重要な原則が「遡及処罰の禁止の原則」だ。これは行為のあった時期に適法であったことを、あとから遡って処罰することを禁止したもので、日本の憲法第39条、アメリカの憲法第1条、そして日米両国も批准している”市民的及び政治的権利に関する国際規約”第15条に規定がある。これに従って考えれば、カリフォルニア州の刑法が改正されても、過去に遡って元社長を処罰できないのは当然である。
 
 ただ、日本で確定したのは殺人罪による無罪判決であるのに対して、ロス市警は日本にはない「共謀罪」を適用して身柄拘束していることから、裁判の行方が注目されていた。
 
 今年2月の逮捕時には「なぜ今ごろ逮捕」という状況であったが、今月10日には元社長もサイパンの航空機内から手を振るなど元気な様子であった。26年前の事件を捜査しながら、身柄拘束した元社長の様子に注意を払うことができなかったロス市警側の落ち度は重大である。
 
  
★ 三浦元社長:移送先ロスの留置場で自殺(毎日新聞・08/10/11)
★ 三浦和義元社長が自殺 ロス疑惑銃撃事件(産経新聞・08/10/11)
★ 三浦和義元社長が自殺 移送先のロサンゼルスで(朝日新聞・08/10/11)
★ 三浦和義元社長、移送先のロスで自殺…市警から総領事館に連絡(読売新聞・08/10/11)
★ 三浦和義元被告、殺人容疑で逮捕(本ブログ・08/2/23)
★ 三浦和義のホームページ
★ いわゆるロス疑惑と「一事不再理」の原則 (法、納得とっどこむ)
 
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カテゴリー: ニュース
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